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2025.01.14

地域包括支援センターについてわかりやすく!相談内容や利用の流れも

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相談

こんにちは。利用者様・ご家族に喜ばれ信頼される訪問看護ステーションをつくる一般社団法人 SOYの大山あみです。

 

高齢者とそのご家族が直面するさまざまな悩みや課題。

「これはどこに相談すれば良いのだろう?」と困ったときに相談できるのが、地域包括支援センターです。

 

今回は、そんな地域包括支援センターとはどんな施設かわかりやすく解説。

地域包括支援センターの役割や対象者、相談できること、利用の流れなどをお伝えします。

高齢者の生活をサポートする第一歩となる場所ですので、ぜひ知っておいてください。

この記事を書いた人

一般社団法人SOY 訪問看護ステーション管理者大山 あみ

外科病棟を中心に約20年に渡り急性期医療に携わり、検査、処置、入院・手術を含む急変への対応を経験。
病院ばかりではなく在宅医療の重要性を実感するに至り、訪問看護に携わることを決意。
以来、訪問看護ステーションにおいて利用者とご家族のケア並びに従事する看護師の育成とサポートを行なっています。

地域包括支援センターは、高齢者の生活全般に関するさまざまな相談ができ、私たち訪問看護スタッフもそのサポートと連携しながら、より適切なケアの提供に努めています。

地域包括支援センターは、介護や生活面で困っているご家族へのアドバイスや、必要なサービスへの橋渡しをしてくれるので、ぜひ積極的に活用していただきたいなと思います。
相談から解決策を見つけるまでの流れがスムーズになり、高齢者の生活の質を向上させることもできるでしょう。

地域包括支援センターとは?わかりやすく解説!

地域包括支援センターとは、高齢者の健康や生活全般に関する相談を受け付ける相談窓口。

市町村が主体となって生活圏ごとに設置し、保健師・社会福祉士・主任介護支援専門員などの専門家が常駐しています。

 

相談や利用は無料で、各専門家が専門性を生かして、的確なアドバイスやサポートをしてくれます。

高齢者本人だけでなく、高齢者の生活を支援する家族などもサポート対象です。

 

介護をする方の負担やつらさも、重要な介護問題の一つです。

こちらのコラムでは親の介護のつらさを少しでも軽減する方法や制度などをご紹介していますので、あわせてご覧ください。

親の介護がつらい。活用できる制度や対処法を知ろう

 

地域包括支援センターは市町村が直接運営するほか、社会福祉法人や社会福祉協議会、医療法人などに委託されているケースや、特別養護老人ホームなどの介護事業所に併設されていることもあります。

 

居宅介護支援事業所との違い

高齢者のサポートをしてくれる機関として似ているものに、「居宅介護支援事業所」という機関もあります。

地域包括支援センターと居宅介護支援事業所との違いは、サポート対象です。

 

地域包括支援センターは全ての高齢者を対象とした総合的な相談窓口。

対して、居宅介護支援事業所は要介護認定を受けている高齢者のケアプラン作成に特化している機関です。

 

 

地域包括支援センターの役割とは?

地域包括支援センターには、高齢者の生活を総合的にサポートするための4つの重要な役割があります。

 

①総合相談・支援

高齢者が抱える健康、生活、介護に関する幅広い悩み相談を受け付けます。

要介護・要支援認定の申請方法や介護サービスの利用手続きをレクチャーしたり、必要なサービスや専門家を紹介し、支援につなげたりなども。

 

「どこに相談したら良いのかわからない」という困りごとに対しても、必要なサービスへつなげてくれます。

 

②介護予防ケアマネジメント

要支援1・2と認定された方や、将来的に支援が必要となる可能性のある高齢者に対して、介護予防に焦点を当てたサポートを行います。

介護予防ケアプランの作成や、運動サークル・健康教室の実施などが該当します。

 

③権利擁護

高齢者が安心して暮らせるよう、高齢者の権利に関わる相談に対応します。

詐欺や悪徳商法などの被害者への対応、高齢者虐待の発見や防止、成年後見人制度の手続き支援などを行なっています。

 

高齢者本人からの相談のほか、ご家族や地域の方からの相談なども受け付けています。

 

④包括的・継続的ケアマネジメント支援

ケアマネジャーへの研修や指導、アドバイスをしたり、関係機関の連携をとったりして、地域で包括的・継続的に高齢者支援ができる体制を整えます。

 

 

地域包括支援センターを利用できる人・相談できること

カウンセリング

主に65歳以上の高齢者とその家族、介護関係者など高齢者を支える方たちが利用できます。

 

相談できるのは、高齢者の健康や生活に関する全てのこと。

日常生活でのちょっとした心配事から、病気、介護、金銭的な問題、虐待など多岐にわたります。

 

具体的な相談はもちろん、「介護のことで誰に相談して良いかわからない」「親の様子が心配」といった漠然とした不安も相談できます。

 

 

地域包括支援センターの利用の流れをわかりやすく説明!

地域包括支援センターを利用する流れをご紹介します。

 

①地域包括支援センターへ来所または電話相談

高齢者本人の住所を管轄する地域包括支援センターへ来所、または電話で相談をします。

受付担当者が相談を聞き、今後どのような支援が必要なのかを具体的に助言し、専門家につなげてくれます。

 

管轄の地域包括支援センターがわからない場合は 、市町村の介護保険担当窓口に問い合わせると確認できます。

ご家族や関係者が相談する場合でも、高齢者本人の住所を管轄するセンターへ連絡が必要です。

 

②専門家による面談・対応

受付担当者から、地域包括支援センターに配置されている各専門家へ情報が引き継がれ、保健師、看護師、主任介護支援専門員、社会福祉士などの専門家が自宅を訪問し本人と面談を行います。

 

介護サービスの利用を希望している場合は、担当のケアマネジャーも同席します。

 

③必要なサービスや事業所などを紹介

困りごとを解決するために必要なサービス、事業所を紹介します。

サービス利用のための申請や手続きのサポートや代行なども行います。

 

訪問看護や要介護認定なども、高齢者の困りごとを解決するためのサービス・制度です。

それぞれの利用方法や申請方法などをこちらのコラムでもご紹介していますので、あわせてご覧ください。

訪問看護を受けるには?相談先や手続き方法を解説

要介護認定を受けるには?申請方法や認定までの流れを解説

 

 

地域包括支援センターとは高齢者の暮らしをサポートする総合相談窓口

地域包括支援センターとは、高齢者の生活全般に関する相談を受け付ける総合相談窓口です。

健康や介護、生活、お金、虐待などの具体的な相談はもちろん、「どこに相談すれば良いのかわからない」「親の様子が心配」といった漠然とした不安や疑問なども相談できます。

 

設置主体は市町村で、それぞれの困りごとに対して、保健師・社会福祉士・主任介護支援専門員などの専門家が専門性を駆使してサポート。

高齢者本人のほか、ご家族や介護関係者など、高齢者を支える方々が相談することも可能です。

 

地域包括支援センターの具体的な役割は、①総合相談・支援、②介護予防ケアマネジメント、③権利擁護、④包括的・継続的ケアマネジメント支援の4つ。

高齢者が健康で安全に暮らせるよう、継続的な支援を行う機関です。

 

困ったときは、一人で抱え込まず、ぜひ地域包括支援センターに相談してみてください。

 

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