こんにちは。利用者様・ご家族に喜ばれ信頼される訪問看護ステーションをつくる一般社団法人 SOYの大山あみです。
訪問看護の仕事は病棟とは違い、継続して体調管理などを行う必要があり、利用者様と長いお付き合いをすることになります。
では具体的に、訪問看護の看護師はどのような仕事を行うのでしょうか。
そこで今回は、訪問看護での仕事内容についてお話します。
訪問看護での役割や1日のスケジュール、訪問看護師のメリット・デメリットなどもご紹介しますので、ぜひご覧ください。
目次
訪問看護とは?仕事内容を紹介!
訪問看護とは、看護師などが利用者様の自宅を訪問して、主治医の指示書に基づいた医療処置を行うというものです。
利用者様の病気や障がいに応じて、健康状態の悪化防止や回復に向けてお手伝いをします。
訪問看護師の就業場所としては、訪問看護ステーションや病院、クリニック(診療所)が挙げられます。
訪問看護ステーションは訪問看護師たちの事業所で、ここを拠点に利用者様のご自宅に向かいます。
訪問看護師の仕事内容
訪問看護師の主な仕事内容は次のとおりです。
- 病状の観察
- 病状コントロールにおける管理・指導
- 医療的な管理や処置
- 清潔ケア
- 家族介護指導
- 医療機関との連携
- 医療介護連携
- 緊急時の対応 など
利用者様の症状やバイタルサインのチェックといった健康状態のアセスメントから、点滴や注射などの医療措置、清潔ケアなどの療養生活のお世話など、訪問看護師の仕事は多岐にわたります。
訪問看護師の給与
訪問看護師の平均月収は約36万円です。
手当の相場は約2,000〜4,000円/回で、勤務時間に沿った給与に加算されます。
なお、夜間対応の訪問看護センターや夜間の急変などに備えるオンコール当番が多い場合は、さらに手当が増えるため、給与も高くなるでしょう。
訪問看護師に必要な資格
訪問看護師には看護師または准看護師の資格が必要です。
訪問看護師は看護師の経験年数はとくに定められていません。
しかし、訪問看護は医療介護や身体介護、さらに利用者様やご家族とのコミュニケーションなどさまざまな業務を担うため、看護師経験が3年以上あると安心といわれています。
ただし、最近は新卒で訪問看護師になるケースも増加。
新卒の訪問看護師は、先輩看護師が同行してくれるなど、訪問看護師として必要な経験を教育できるよう整備が進められています。
在宅で過ごされている方が受けるサービスには、訪問看護のほかに訪問介護があります。
これらの違いについては下記コラムでご紹介していますので、あわせてご覧ください。
訪問看護と訪問介護の違いとは?それぞれの特徴やサービスについて紹介
訪問看護師の1日の仕事内容を詳しく!
訪問看護師は1日に複数の利用者様の自宅を訪問するのが一般的です。
訪問看護ステーションに務める訪問看護師の、1日のスケジュール例を見ていきましょう。
- 9:00 出勤・ミーティング
- 9:30〜11:30 訪問1〜2件
- 12:00 訪問看護ステーションで昼休憩
- 13:30〜16:00 訪問2〜3件
- 16:30 訪問看護ステーションに戻り、記録・申し送り
- 17:00〜18:00 終業
勤務が日勤のみの場合は、このようなスケジュールで行動することが多いでしょう。
なお、土・日曜、祝日を休みにしている訪問看護ステーションが多く、子育て中の方も働きやすい環境が整っています。
訪問看護師になるメリット・デメリット
訪問看護師のメリットは、日勤がメインなのに対して、給与が比較的高いことです。
訪問看護ステーションによっては夜勤がなく、時短勤務やパートなど柔軟な働き方ができるため、子育て中の方も安心して働きやすいといえます。
また、利用者様の自宅に訪問して看護サービスを行うため、利用者様一人ひとりとじっくり向き合うことができるという点も、訪問看護ならではのメリットです。
利用者様とじっくり向き合うことで、より必要とされているという感覚が芽生え、やりがいを感じやすいというメリットもありますよ。
一方、訪問看護ステーションによってはオンコールがある場合もあり、その点はデメリットに感じる方も。
また、教育・研修プログラムがなかったり、医療処置スキルを発揮する場面が少なかったりと、知識やスキルを向上させる機会は多くはないかもしれません。
利用者様一人ひとりと向き合える分、自分自身で判断しなければならない場面が多いという点をデメリットと感じる方もいます。
訪問看護師に向いている人
訪問看護師は看護技術や緊急時の対応スキルなどさまざまなスキルが必要ですが、中でも重要なのがコミュニケーション力です。
病棟だと患者様は一定期間で退院していかれますが、在宅医療では継続して体調管理などを行うため、訪問看護は同じ利用者様と長くお付き合いすることになります。
「あの看護師は自宅に来てほしくない」など、悪い評価をされると訪問看護ステーションとして機能しなくなるため、日ごろから利用者様やご家族とはしっかりコミュニケーションをとる必要があります。
また、訪問看護師や医師やケアマネジャーなどと連携をとる必要があり、多方面でコミュニケーション力が求められます。
このほかにも、責任感があり主体的に行動できる人や、臨機応変な対応ができる人も、訪問看護師に向いているでしょう。
訪問看護師の仕事内容は多岐にわたる
訪問看護では、看護師などが利用者様の自宅を訪問して、主治医の指示書に基づいた医療処置を行います。
訪問看護師の仕事内容は、病状の観察や病状コントロールにおける管理・指導、医療的な管理や処置、清潔ケアなど、多岐にわたります。
訪問看護ステーションに務める訪問看護師は、午前中に利用者様を1〜2件訪問し、お昼に訪問看護ステーションに戻って休憩。
午後は利用者様を2〜3件訪問して、訪問看護ステーションに戻って記録や申し送りをしたら終業、という流れが一般的です。
なお、休みに関しては、土・日曜、祝日を休みにしている訪問看護ステーションが多いです。
訪問看護師のメリットは、日勤がメインであるにもかかわらず給与が比較的高いことや、柔軟な働き方ができる点が挙げられます。
一方、デメリットとしては、訪問看護ステーションによってはオンコールがある場合も。
また、教育・研修プログラムがなかったり、医療処置スキルを発揮する場面が少なかったりするため、物足りなさを感じる方もいるかもしれません。
利用者様だけでなく、外部の方とも連携をとる必要があるので、責任感が強くコミュニケーション能力に長けている方は、訪問看護師として活躍していけるでしょう。