こんにちは。利用者様・ご家族に喜ばれ信頼される訪問看護ステーションをつくる一般社団法人 SOYの大山あみです。
訪問看護サービスは大人だけのものではありません。
子どもも訪問看護サービスを受けることができ、小児訪問看護と呼ばれます。
今回は、子どもの訪問看護についてお話します。
小児訪問看護の対象年齢や症状、具体的なサービス内容、利用する流れなどもご紹介しますので、ぜひご覧ください。
目次
訪問看護は子どもも利用できる
訪問看護とは、看護師などが病気や障がいを持つ利用者様の自宅などを訪問し、在宅での療養生活を支援するサービスのことです。
訪問看護は子どもも利用することができます。
子どもの訪問看護は、小児訪問看護と呼ばれます。
小児訪問看護は、病気や障がいを抱える子どもたちに対して、家庭での看護や支援を提供するサービスです。
以前は入院が必要だった子どもたちも、医療の進歩などにより、自宅で過ごすことができるようになりました。
看護師が自宅を訪問し、人工呼吸器や痰の吸引、胃ろうなどの経管栄養といった医療的なケアを行います。
あわせて、健康管理や日常生活の支援なども含まれます。
対象年齢は0〜18歳で、心臓病や呼吸器疾患といった先天性疾患のある子どもや、身体的・知的な障がいを持つ子ども、小児がんの治療を受けている子どものほか、胃ろうなど在宅で医療器具を使用している子どもなどが、訪問看護を利用しています。
訪問看護については下記コラムでもご紹介していますので、あわせてご覧ください。
訪問看護とは?対象者やサービス内容、使える保険などについて解説
子どもの訪問看護の具体的なサービス内容
子どもの訪問看護では以下のようなサービスを受けることができます。
- 医療ケア
- 緩和ケア・日常生活のケア
- 家族支援
これらのサービスは子ども一人ひとりのニーズに応じて柔軟に提供されます。
詳しく見ていきましょう。
医療ケア
小児訪問看護で受けられる医療ケアには、以下のようなものがあります。
- 投薬管理
- 経管栄養や点滴の管理
- 胃ろう・気管切開の手入れ
- バイタルサインの測定
- 傷の手当て
- 吸引や呼吸療法
- 医療機器の管理 など
訪問看護師は、医師の指示に基づいて一人ひとりに必要な医療ケアを提供します。
薬の管理や、ご家族への飲ませ方・塗り方の相談にも応じます。
子どものケアだけではなく医療機器の操作や点検など医療機器の管理も重要なサービスの一つです。
緩和ケア・日常生活のケア
小児訪問看護で受けられる訪問ケアには、以下のようなものがあります。
- 痛みのコントロール
- 口腔ケア
- 清潔・入浴サポート
- 栄養相談・介助
- 排せつのサポート など
病気によって子どもが痛みや不快感を感じている場合、緩和するというサービスもあります。
また、日常生活のケアでは食事管理や栄養バランスのアドバイスを行うことも。
人工呼吸器をつけていて入浴が難しい場合などは、入浴のサポートをしたり、清拭をしたりと、子どもが気持ちよく過ごせるようサポートします。
家族支援
家族の不安や悩みに寄り添い、一緒にサポート方法を考えていきます。
また、医療的ケアの方法の指導や生活環境の整備も行います。
子どもが訪問看護を利用する流れ
小児訪問看護を利用するには、どうすれば良いのでしょうか。
子どもが訪問看護を利用する流れは以下の通りです。
- 主治医に相談
- サービス提供機関の選定
- 面談・利用申込み
- 訪問看護サービスの利用開始
- フォローアップ
子どもが訪問看護を利用するには、医師からの指示が必要になります。
まずは主治医や医療ソーシャルワーカーなどに、訪問看護が必要かどうか相談しましょう。
訪問看護を利用する必要性があると判断されたら、地域の訪問看護ステーションを探し、サービス内容や条件を確認して選定します。
その後、利用を希望する訪問看護ステーションに申し込み、必要な書類を提出したり、面談で子どもの状態や家庭環境、治療内容などを伝えましょう。
その後、いよいよ小児訪問看護の利用が開始となります。
看護師が家庭を訪問し、子どもの状態やニーズに合わせて、医療的なケアや家族への指導や支援など、さまざまなサービスを提供します。
訪問看護の利用が始まったあとも、子どもの状態などにあわせて定期的にケアの内容を見直し、必要に応じてプランを修正します。
子どもの状態や家族のニーズに応じた柔軟な対応が行われるので、安心してくださいね。
訪問看護を受ける方法については下記コラムでもご紹介しています。
子どもも医師の判断で訪問看護の利用が可能
訪問看護は、看護師が病気や障がいを持つ利用者様の自宅を訪問し、在宅療養を支援するサービスです。
子どもも利用することができ、子ども向けの「小児訪問看護」は、病気や障がいを抱える子どもたちに家庭での看護や支援を提供。
対象は0〜18歳の子どもで、心臓病や呼吸器疾患、身体的・知的障がいのある子どもたちが利用できます。
小児訪問看護のサービスには、医療ケア(投薬管理、バイタルサイン測定)、緩和ケア(痛みのコントロール、栄養相談)、家族支援(生活環境の整備)が含まれます。
訪問看護の利用は、主治医への相談から始まり、訪問看護ステーションの選定、申込みを経てサービスが開始されます。
小児訪問看護のケアは子どもの状態に応じて柔軟に見直され、家族も支援される体制が整っています。