訪問看護で働く

2024.08.28

訪問看護ではマナーが重要!守るべきマナーと注意点

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訪問看護

こんにちは。利用者様・ご家族に喜ばれ信頼される訪問看護ステーションをつくる一般社団法人 SOYの大山あみです。

 

訪問看護では、利用者様やそのご家族との信頼関係を築き、質の高いケアを提供するためには、適切なマナーを身につけることが欠かせません。

 

そこで今回のコラムでは、訪問看護におけるマナーの重要性や知っておくべきマナー、注意点について解説します。

利用者様の元に伺う前に確認し、日々の業務に生かしてください。

この記事を書いた人

一般社団法人SOY 訪問看護ステーション管理者大山 あみ

外科病棟を中心に約20年に渡り急性期医療に携わり、検査、処置、入院・手術を含む急変への対応を経験。
病院ばかりではなく在宅医療の重要性を実感するに至り、訪問看護に携わることを決意。
以来、訪問看護ステーションにおいて利用者とご家族のケア並びに従事する看護師の育成とサポートを行なっています。

利用者様のご家族の方から、「あなたが来てくれると、安心して任せられる」と言っていただき心がほっこりあたたまりました。
技術を提供するだけではなく、マナーや気配りもしっかり見られている、それが信頼につながる、そう実感しました。

訪問看護でしっかりとしたマナーを身につけるためには、まず相手の立場に立って考えることが大切です。
言葉遣いや身だしなみ、立ち居振る舞いを常に意識し、細やかな配慮を忘れずに行動することで、利用者様やそのご家族との信頼関係が築けると考えていますし、その意識こそが質の高いケアの提供につながると信じています。

訪問看護ではマナーが重要

訪問看護の現場では、看護の専門の知識と同時に適切なマナーがとても重要なポイントになります。

 

その理由は主に以下の3点です。

  • 利用者様の尊厳を尊重するため
  • 適切な看護ケアを提供するため
  • ご家族と良好な関係を築くため

 

訪問看護は利用者様の自宅や居室という極めてプライベートな空間でケアを行うため、利用者様の尊厳やプライバシーへの配慮が不可欠です。

マナーを守り、利用者様の生活環境や習慣を尊重しながら、専門的なケアを提供することが求められます。

 

また、訪問看護師のマナーが悪いと利用者様からの信頼を得られません。

信頼を得られずコミュニケーションが適切に取れないと、利用者様は自分の状態や思い、要望などを伝えにくくなり、適切な看護のケアの提供に支障をきたしてしまいます。

 

さらに、それはご家族との関係でも同じです。

適切な看護サービス提供には、利用者様の日常生活を支えるご家族とも良好な関係を築くことが欠かせません。

たとえ高度な看護スキルを持っていたとしても、適切なマナーなしではその能力を最大限に発揮することはできないのです。

 

訪問看護の具体的な仕事内容ややりがいなどは、こちらのコラムで詳しくご紹介しています。

訪問看護の仕事内容とは?役割ややりがいなども解説

 

 

訪問看護時のマナー

訪問看護で押さえておくべきマナーは主に以下の3点です。

  • 言葉遣いのマナー
  • 身だしなみのマナー
  • 立ち居振る舞いのマナー

 

それぞれご紹介しますね。

 

言葉遣い・会話のマナー

コミュニケーションの基本は丁寧な会話から。

会話の際は以下のようなマナーを意識しましょう。

  • 笑顔ではっきりと挨拶、自己紹介をする
  • 開始時と終了時に、利用者様やご家族に挨拶をする
  • 敬語を用いる
  • 適切な声量、スピードで話す
  • 聞こえやすい耳側に話しかける など

 

身だしなみのマナー

清潔感や動きやすさに配慮した身だしなみが必要です。

  • 上下スクラブやポロシャツ・チノパンなど、動きやすい服装を心がける
  • 動いたときに胸元や背中、インナーなどが見えないデザインを選ぶ
  • 髪型やメイクなどは病院やクリニックの身だしなみルールに準じて整える
  • 強い香りの香水は避ける
  • 靴下を必ず着用し、ほつれや穴などにも注意する
  • 見やすい位置に名札を着用する など

 

立ち振る舞いのマナー

訪問先での立ち振る舞いも、再度見直してみましょう。

細かい部分でもマナーを守ることで印象が変わりますよ。

  • 玄関に入る前に上着を脱いでおく
  • 脱いだ靴はつま先を外に向けて、玄関で揃えて置く
  • 上着や鞄は机やイスの上に置かず、指定の場所に置く
  • タオルや消耗品を使用する際は「お借りします」などひと声かける
  • 座る際は入り口から近い「下座」に座る など

 

 

訪問看護のマナーでそのほかに注意するポイント

訪問看護

上記で紹介した会話、身だしなみ、立ち振る舞い以外の部分で気を付けておきたいポイントをご紹介します。

 

時間を守る

遅刻がNGなのはもちろん、約束の時間よりも早すぎる到着も良くありません。

約束の時間の5分ほど前に余裕をもって到着するのが理想的です。

 

お茶やお菓子は原則いただかない

利用者様やご家族がお茶やお菓子を用意してくださることがありますが、基本的にはお断りします。

契約打ち合わせ時や初回訪問時に、「お気持ちはありがたいのですが、ステーションの規則で受け取ることができません」と説明しておきましょう。

 

それでもお茶やお菓子を出してくださる場合、かたくなにお断りするのもかえって失礼にあたります。

「せっかくですからいただきます。でも次からは気を使わないでくださいね」と、1度だけいただくなど、臨機応変に対応しましょう。

 

また、ご家族がお茶やお菓子をぜひ提供したいと希望する場合には、何か相談したいことがあるケースもあります。

それとなく話を聞いてみましょう。

 

プライバシーに配慮する

利用者様のご自宅の近くでは、利用者様に関わる話をしたり、看護ステーションへ電話したりするのは控えましょう。

地域の方の耳に入ったり、情報が断片的に伝わってしまったりするリスクがあります。

 

 

訪問看護のマナーは信頼関係づくりや適切なケア提供に欠かせない

訪問看護におけるマナーは、利用者様やそのご家族と信頼関係を築き、質の高いケアを提供するために重要です。

マナーを守ることで、利用者の尊厳やプライバシーを尊重し、円滑なコミュニケーションが可能となります。

 

利用者様の元へ伺った際は、言葉遣い、身だしなみ、立ち居振る舞いなど、基本的なマナーを再度確認し、意識しながら看護ケアを提供しましょう。

また、時間厳守、不要なお茶やお菓子の受け取りを控える、プライバシーに配慮した行動なども必要です。

 

訪問看護におけるマナーは、利用者さまとの信頼関係を築き、質の高いケアを提供するための基礎となります。

常に相手の立場に立って考え行動することで、より良い訪問看護サービスの提供につながるでしょう。

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